ペンチ
10mmコンビネーションレンチ
12mmコンビネーションレンチ


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なし



 クラッチレバーの遊び量が適切でないと完全に切れなかったり完全につながらなかったりします。 規定値はレバー先端で遊び量10〜15mmですが、規定量にこだわる必要はありませんので自分の好みであわせましょう。 目安としてはセンタースタンドを立て、リアタイヤを浮かした状態でクラッチを切り、 ニュートラルから一速に入れたときにタイヤが動かないか少し動く程度にし、 かつ実際に走行してクラッチをつないだ状態で加速したときにエンジン回転に合わせてスピードがあがっていく状態になる範囲の中で 自分の好みの位置に調整します。それがわからない場合は規定値であわせれば問題ありません。 それからワイヤーはだんだん伸びていきますので、ときどき調整が必要です。



 まず、クラッチレバー根本のゴムカバーをめくるとクラッチワイヤー調整ねじがあります。このねじはふたつあり、 写真右の矢印がある直径が大きいねじが固定するねじなので、まずこれを緩めます。 緩めたら写真左の調整ねじを回して調整します。固くて手で回らない場合はペンチで回します。 締め込むとクラッチがつながる位置が近くなり、緩めると遠くなります。自分の好みで、かつ上で説明した範囲内で調整します。
 ちなみにクラッチが切れる位置を極端に近くした場合、完全に切れなくなり、 クラッチを切ってニュートラルから一速にシフトチェンジするとクラッチレバーを握っていても後輪に動力が伝わってしまい、 バイクが前に進もうとしたり、シフトするときにガコッと大きい音がしたりします。 また、極端に遠くするとクラッチが完全につながらず実際に走行して加速するとエンジン回転はあがるが加速しないという状況になります。 こうならない範囲で調整します。

 基本的には上記の方法でよいのですが、調整しようとねじを回したらいっぱいまで締め込んでもまだ足りない場合と、 逆に緩めすぎて外れてしまった、という場合は次の方法で調整します。


 レバー側からワイヤーをたどっていくと、車体左側のステップの上あたりでワイヤーがおわっています。 そこの根本のゴムカバーを押し上げると写真のようなねじがでてきます。写真下の矢印のねじは固定ねじなので、 12mmコンビネーションレンチで緩めます。次に、10mmコンビネーションレンチで写真上の矢印の調整ねじを回して調整します。 こちらも締めこむとクラッチがつながる位置が近くなり、緩めれば遠くなります。 レバー側の調整で調整ねじがいっぱいまで締まってしまったときはここを締めこみ、 緩めすぎて外れてしまったときはここを緩めればよいわけです。
 こちらを調整したら再度レバー側の調整ねじで好みの位置に微調整します。

 以上でおわりです。レバー側もエンジン側も固定ねじを締め、ゴムカバーをかけます。 レバー側は調整ねじと固定ねじとレバーホルダーのきりかきが一直線にならないようにしましょう。

初回作成 2001/03/11
最終更新 2001/04/06