マイナスドライバー
7mmコンビネーションレンチ


\3000

キャブクリーナー
ジェットホルダOリング(4)
メインジェットガスケット(4)
適当な容器



 燃料のジェットが詰まると空気に対して燃料が相対的に薄くなり、エンジン不調の原因になります。キャブのジェットがつまる主な 原因はタンクからまわってくる錆とガソリン中の成分が分離してできた固形物質です。タンクの錆の場合はキャブを掃除してもタンクの 錆をどうにかしないとまたいずれ詰まります。これはキャブを開けてみれば茶色い錆が中にたまっていることで判断できるので、 その場合は先にタンクの錆を何とかしましょう。固形物質の場合は毎日のように乗っていても少しずつはたまっていきます。燃料に ガソリンを使っているバイクの宿命とあきらめて定期的に掃除しましょう。なお、ジェットが詰まった状態が進行すると、 空燃比の狂いによってエンジンブローまでいくことがまれにありますので、エンジンに燃料が薄い症状がでたら早急に原因を究明し、 それがキャブであると思われる場合には早めに対処しましょう。
 実際の作業では、どんなことがあっても針金などで穴をつつくのは厳禁です。ジェットの穴はミクロン単位で直径が決まっていて ちょっとでも大きくなると燃料の供給量が狂って使い物にならなくなるからです。どうしても詰まりがとれないようならばいっそのこと 新しいものを買ってしまいましょう。ジェット単体はそんなに高いものではありません。
 また、ジェット類は柔らかい金属でできていてドライバーのサイズが合わないとなめやすいので、マイナスドライバーは各ジェットの サイズにきっちりあったサイズのものを揃えましょう。


 キャブをおろします。(キャブはずし)
 スタータプランジャを外します。(スタータプランジャの清掃)
 フロートとバルブシートを外します。(キャブ油面調整とニードルバルブ点検)


 小さい3つの矢印の部分がジェットです。上がスタータジェット、左下がメインジェット、右下がパイロットジェットです。 全部マイナスドライバーで外します。パイロットジェットは写真に写ってませんが、これは穴の奥にあるためです。 メインジェットの穴にはジェットを外すとガスケットが入ってます。これは交換したほうがよいかもしれません。 全部外したら大きい矢印のジェットホルダ固定ネジを7mmコンビネーションレンチで外します。


 これが外した3つのジェットです。スタータジェットとメインジェットは形がそっくりですが、穴の大きさが違います。 メインジェットの穴は大きく、スタータジェットは小さいです。くれぐれも組み付けのとき間違わないようにしましょう。 間違えばまたばらすはめになります。ジェット類は穴にキャブクリーナーを吹いて汚れを完全に取り去っておきます。 それが終わったら容器にジェットを入れ、キャブクリーナーを漬かるまで入れ、30分ほど放置しておきます。


 外したジェットホルダをひっくり返すと複雑な形のOリングがついてます。これは絶対に交換したほうがよいでしょう。 バンディットのキャブがこのOリングの不良で調子をくずすのは結構有名な話です。

 ジェットホルダの穴とキャブ本体の穴全部にキャブクリーナーを吹きます。 キャブの穴は必ずどこかに通じているため、吹けばどこかから必ずでてくるはずです。 でてこなければその穴がつまってますので通るまでしつこく吹きます。内部の汚れも全部キャブクリーナーで落とします。

 以上の作業を4気筒分やって全部組み付ければ終了です。

初回作成 2000/09/24
最終更新 2001/07/15